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韓国戸籍法廃止の背景


 韓国戸籍法廃止の背景 

大韓民国 大法院
報道資料 2007.5.31.(木)から抜粋 2008.1.10 翻訳

※ 日本で一般的に使用されている用語一覧
・大法院→最高裁判所      ・家庭法院→家庭裁判所
・子女→子供           ・入養→縁組 
・罷養→離縁           ・申告→届出
・親養子入養→特別養子
・禁治産→成年後見(成年後見人、後見人)
・限定治産→保佐(被保佐人、保佐人)



2008.1.1.から替わる【戸籍制度】

◆ 戸籍法代替法律の制定

 2007.4.27.戸主制廃止により、戸籍法代替法「家族関係の登録等に関する法律」が制定、
 2007.5.17.法律第8435号で公布、2008.1.1.から施行される。

◆ 新法律通過及び施行の歴史的・社会的意義

 @ 2005年、憲法裁判所の憲法不合致決定及び民法改正により戸主制が廃止されてから2年余り、
 「家」中心の戸主制を代替する新制度が確定されて個人の尊厳と両性平等の憲法理念を具体化することが
 できるようになる。

 A 又、この法は2008.1.1.から画期的に変わる家族制度の手続法として、
 @父姓主義原則の修正 
 A姓変更
 B親養子制度等新たな制度が支障なく施行されることにもなる。

 B その他、今まで自治団体の事務であった戸籍事務が国家事務化にされ、大法院が管掌機関となり、
 国家が登録事務費用を負担することで、自治団体の財政赤字を解消することができるようにもなる。

◆ 戸籍制度の廃止と個人別家族関係登録制度の新設

 @ 個人別家族関係登録簿の編製・・・戸主を中心として「家」単位に戸籍を編製していた方式を国民個人別で
  登録基準地に沿って家族関係登録簿を編製する。

 A 本籍概念の廃止と登録基準地概念の導入・・・「家」を根拠地に戸籍の編製基準である本籍概念の廃止。
  各種申告を処理する管轄を定める基準として“登録基準地”概念を導入。


【現行戸籍と比較】
 現行  変更
 戸籍(簿)  家族関係登録(簿)
 戸籍謄・抄本(1種類)  家族関係記録事項証明書(5種類)
 本籍   登録基準地
 転籍   登録基準地変更
 就籍   家族関係登録創設


  B 多様な目的別証明書の発給(家族関係の登録等に関する法律 第15条)・・・現行戸籍謄本は、
   発給を受ける本人の人的事項だけでなく、戸主を中心とした同一戸籍内の家族構成員全員の人的事項が
   記載され、不必要な個人情報の露出が問題とされていたが、2008.1.1からは、電算処理で管理される
   家族関係登録簿から証明目的に沿った下記の5種類の証明書で本人だけでなく、
   本人以外の個人情報公開を最小化する。


証明書の種類
記載 事項
共通事項
個別事項
家族関係証明書
基本 証明書
婚姻関係証明書
入養関係証明書
親養子入養関係証明書
本人の
登録基準地
・姓名
・性別
・本
・出生年月日
及び
住民登録
番号
父母、配偶者、子女の人的事項
「記載範囲−3世代に限る」
本人の出生、死亡、改名等の人的事項
(婚姻・入養事項は別途)
配偶者人的事項及び婚姻・離婚に
関する事項
養父母又は養子の人的事項及び
入養・罷養に関する事項
実父母・養父母又は親養子の人的
事項及び入養・罷養に関する事項


 C 証明書交付請求権者及び交付事由の制限・・・現行戸籍法では、戸籍謄・抄本の発給請求権者及び
   発給事由を殆ど制限していないが、これからは目的別に証明書の情報を制限して提供すること及び
   発給権者を本人・配偶者・直系血族・兄弟姉妹並びにその代理人に限定することで、
   個人情報の徹底した保護と公示機能の保障の適切な調和を図る。

◆ 2008年から替わる家族制度

 @ 戸主制の廃止・・・戸主制廃止及びそれを前提とする入籍・復籍・一家創立及び分家制度の廃止

 A 父姓主義原則を修正し、母の姓と本に変更することが可能・・・子女の姓と本は父に継ぐことを原則とする。
  一方で、婚姻当事者が婚姻申告時に子女の姓と本を母の姓と本にすることを協議した場合は、
  その子女は母の姓と本を継ぐことができる。                           
      (韓国 民法 第781条第1項但書)

 B姓の変更制度施行・・・子女の福利のために父又は母の請求により、法院の許可を経て、
   子女の姓と本を変更することができる。                         
       (韓国 民法 第781条 第6項)

 C親養子制度施行(韓国 民法 第908条の2から 第908条の8まで)・・・満15歳未満の者に対しは、
  家庭法院の親養子裁判を経ることによって、嫡出子親子の関係を認める制度である。
  親養子裁判を経た親養子は、婚姻中に出生した者とされ、実父母との親族関係が全て消滅する。
  これは入養制度とは違って、姓と本の変更が可能であり、罷養は裁判上の罷養だけが認められる




● 日本の国際私法に関する準拠法(どこの国の法律を適用すべきかを決定する。)は『法の適用に関する通則法』
   (以下、通則法)によって決定される。

【通則法の抜粋】

第36条  相続は、被相続人の本国法による。
 第37条  遺言の成立及び効力は、その成立の当時における遺言者の本国法による。
    2  遺言の取消は、その当時における遺言者の本国法による。
 第38条

 多重国籍者は、その国籍を有する常居所地法、無いときは密接関係法。
 但し、そのいずれかが日本の国籍であるときは、日本法を本国法とする。
    2  無国籍者は、常居所地法による。
    3  本国法が所属地域により法を異にするときは、その国の規則による。
 規則がないときは密接な関係がある地域法による。
 第40条


 当事者の本国法によるべき場合において、その国の本国法が日本法によるべきときは、
 日本法による。
 但し、第25条(婚姻の効力(第26条第1項及び第27条において準用する場合を含む。))
 又は32条(親子間の法律関係)は適用しない。
 
 と規定している。
 従って、日本国に在留している外国人が死亡した場合には、当該外国人の本国法による
 相続が発生することになる。
 但し、例外の一つとして

第36条  相続は、被相続人の本国法による。(日本:通則法)
    つまり、日本に住んでいる韓国籍の外国人が死亡した場合、
 上記の通則法により原則として韓国法が適用される。

 一方、韓国の国際私法 第49条では、
 第49条  相続は、死亡当時被相続人の本国法による。(韓国:国際私法)
    2

 被相続人が遺言に適用される方式によって、明示的に次の各号の法中いずれかを
 指定するときには、相続は、第1項の規定にかかわらずその法による。
    @


 指定当時被相続人の常居所がある国家の法。
 但し、その指定は被相続人の死亡時までにその国家で常居所を
 維持した場合に限り、その効力を有する。
    A  不動産に関する相続に対しては、その不動産の所在地法

 と規定している。

 要するに、韓国の国際私法第49条2項は、「被相続人が遺言に適用される・・・相続は、
 第1項の規定にかかわらず、その法による」とし、

 各号の1では、「指定当時被相続人の常居所がある国家の法、但し、・・被相続人の死亡時までに・・」と
 規定しており、第2項の第1号による準拠法の指定が有効になされた場合には、相続準拠法は、
 第1項にいう「死亡当時の被相続人の本国法」ではなく、「指定当時の被相続人の常居所がある国家の法」を
 優先して適用する。

 つまり、「遺言の方式による明示的な指定(相続は日本法によると明示)」と「指定当時から死亡時までの
 常居所の維持」するのであれば、第49条第2項第1号で定めている一定の要件を充足するので、相続には
 被相続人の常居所地法を適用されることになる。

 従って、日本に常居所を有する在日韓国人の相続に関する準拠法は日本法が適用されることになる。

 尚、相続は被相続人の死亡時に相続が発生するので、被相続人の死亡時期によって、
 相続人の配分などが大きく違ってくるので、注意か必要である。

 又、相続は、各国の相続法により相続人の順位の違いがあることも注意が必要である。

 以下は、韓国の財産相続人の相続順位について、 大きく法律が改正された部分を抜粋している。

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